オープンソースソフトウェアが抱える問題
ブログをWordPress 2.8.1 へバージョンアップしました。WordPress 2.8.1では、先月公開された WordPress 2.8が抱えていた 自動アップグレードを行うとWordPressを含むサーバー上のファイルが削除される という致命的なバグが解消されています。 WordPress 2.8 がベータテストを終えた正式版であったにも関わらず、非常に初歩的かつ致命的なバグを抱えていたことは大きな問題となっていますが、これはオープンソースソフトウェアが抱える根本的な問題とも言えます。 オープンソースソフトウェアが抱える問題 オープンソースソフトウェアに対して、無料で完成度が高く、特にシェアが高いほど安定性もセキュリティ性も高いというイメージを持たれている方が多く、安易にオープンソースソフトウェアを導入する企業も増えています。 しかし、シェアの高いオープンソースソフトウェアが常に安定しているとは限りません。今回問題となったWordPressは、世界トップシェアを誇るオープンソースのブログシステムです。そのシステムのベータテストを終えた正式版で、非常に初歩的かつ致命的なバグが発生しました。 通常、ソフトウェア開発時のテストは、テスト計画を作成した上で、すべての機能が正しく動作するか一通り検証します。 この後、システム動作環境の違いによる問題や想定しない動作による問題を発見するために、ベータテスト期間を設けてユーザーにテストを委ねることがありますが、これはあくまで機能テストが終わった後の話です。 しかし、無償で配布するオープンソースソフトウェアでは、製品のようにバージョンアップの度に開発者が十分な機能テストを行うことは難しいという状況があります。 そのため、新規に組みこんだ機能の機能テストは開発者により行われるものの、既存機能の機能テストはベータテストに委ねられることも多いのです。 今回、WordPressで、自動アップグレードという一般ユーザーがアップグレード時に必ず実行する機能に致命的なバグが残っていましたが、開発者が既存機能に対するテストを行っていれば簡単に発見されていたと思います。 しかし、そのテストをユーザーに委ねた結果、正式版を配布するまでバグが発見されませんでした。あくまで推測ですが、以下のような理由が考え