Linux Live USBでセキュアなプライベート環境を持ち歩く
事前にパソコンが必要なことがわかっていれば持って出かけるのですが、まれにパソコンを持って行かなかったのに必要になるということがあります。
iPhone・iPadとクラウドサービスを使うようになったので、外出先で突然パソコンが必要になるケースは本当に稀になったのですが、それでも必要になることはあり、そのような場合にホテルのロビー・ネットカフェ・最近増えたノマドワーカー用のワークスペースなどにある不特定多数のユーザーが利用するパソコンを使うという選択肢も出てくると思います。
他者のパソコンでのクラウドサービスへのアクセスは危険
他者のパソコンでクラウドサービスにアクセスした場合、そこで利用したクラウドサービスのIDとパスワードが盗聴され、不正アクセスの被害にあう可能性があります。
HTTPSでアクセスすれば通信そのものが傍受されることはほとんどないのですが、そのパソコンにキー入力を記録するキーロガーなどの不正なソフトウェアが入っていて、そこで利用したクラウドサービスのIDとパスワードを盗聴されることがあります。
特に不特定多数のユーザーが利用するパソコンからのアクセスは危険です。
Linux Live USBを使えば、他者のPCをセキュアに使える
USBメモリなどのUSB機器に導入することで、パソコン起動時にそこからLinuxを起動できる「Linux Live USB」というものがあります。
これでパソコンを起動した場合、ハードディスクにインストールされたWindowsの代わりにUSBメモリなどに導入したLinuxが起動されます。
ハードディスクにインストールされたWindowsやアプリケーションを利用しないので、そのパソコンにウイルスやキーロガーなどの不正なソフトウェアが入っていても安全に利用することができます。
また、Linux Live USBをカスタマイズしておけば、他者のパソコンも自分で構築したプライベート環境で利用することができます。
Linuxでしかできない特殊なこともできる
自分の場合は、仕事で以下のようなことを行う場合にもLinux Live USBを使います。
- NSA(アメリカ国家安全保障局)推奨方式でのセキュアなHDDフォーマット(限りなくデータ復元されにくい)
- ユーザーが忘れてしまったWindowsパスワードの解析
- Webサーバなどのセキュリティテストなど
また、USBメモリをLinux Live USBにする場合は、Linuxを導入するパーティションとデータ保存用のパーティションを分けておくと、普通にUSBメモリとしても使えるので便利です。
Linux Live USBの作成には、「LinuxLive USB Creator」を使うのが一番簡単でオススメです。
Linux Live USBで利用するUSB機器
Linux Live USBで利用するUSB機器ですが、最低でも4GBの容量、USBメモリとしてデータを保存するスペースも考えると、8GB以上の容量のものをオススメします。
また、データの転送速度が速く、壊れにくいものを選んだほうがよいです。
USBメモリであればSonyのポケットビットシリーズ、USB接続の小型microSDカードリーダ+microSDHCで使う場合は、SanDisk ExtremeのmicroSDHC(Class6ですら、他社Class10より速いです)がオススメです。
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